お客様のカート

日本の紅葉

伝統工芸の世界においても日本の四季は貴重な題材のひとつである。

字で「狩」とは狩猟や採集を意味しており、「いちご狩り」「キノコ狩り」など、なじみ深い。ところが紅葉をただ鑑賞することも「紅葉狩り」という。その理由は、もともと山野に分け入って鑑賞することが「狩り」に例えられたとする説がある。

そもそも、日本における紅葉は山まで足を運んで鑑賞するものであったのを、平安時代以降に紅葉する樹木を庭などに植樹することで身近に紅葉が楽しめるようになったようだ。紅葉は、ただ艶やかで美しいだけでなく、寂しい冬へと向かう無常さと結びついて、精神的な琴線に影響を与えてきた。 

 

紅葉とは、寒さや乾燥など過酷な季節がある地域において、葉を落とすために起きる現象である。冬眠のように乗り切るようなものである。その時、葉は化学変化で植物の種類や時期によって色が変化する。昔より日本人が鑑賞してきたかえでなどは落葉広葉樹である。日本では、人為的な影響がない自然の状態ならば、落葉広葉樹は東北地方などの平野部や東日本以西の山間部を中心に分布する。人が多く住む西日本の平野部は常緑広葉樹のエリアである。そのため、紅葉は奥山か山間部にところどころに見られるだけであり、山まで足を運ばなければ鑑賞できないものであった。

日本の国土は南北に長く、気候条件が大きく異なる。これは、地球規模の気候変化が起きた時に、寒くなれば南に、温かくなれば北に、植物の多くは生息範囲を移動させることで生き延びることを可能とした。しかし、ヨーロッパや北米は今より気温が低かった氷河時代は氷河に覆われただけでなく、ヨーロッパでは東西に走るヨーロッパアルプスに阻まれて、南に避難することが出来ず多くの植物が絶滅した。そのため、日本に存在する現生の樹木は数百種になるのに対して、ヨーロッパは30種程度しか存在しない。したがって、日本の紅葉はヨーロッパや北米の紅葉に対して、樹木が多様なので、微妙な色合いの違いが生じる。

しかし、ヨーロッパや北米は今より気温が低かった氷河時代は氷河に覆われただけでなく、ヨーロッパでは東西に走るヨーロッパアルプスに阻まれて、南に避難することが出来ず多くの植物が絶滅した。そのため、日本に存在する現生の樹木は数百種になるのに対して、ヨーロッパは30種程度しか存在しない。したがって、日本の紅葉はヨーロッパや北米の紅葉に対して、樹木が多様なので、微妙な色合いの違いが生じる。

日本の紅葉狩りは、この多様な色彩のパッチワークを鑑賞するのである。庭園は、それを人工的な構造物や石、紅葉した木々の日々変化も考えて配置されているのである。

次号もご期待ください。

Written by Yoshimi Matsuta

読み続ける